「透視診断装置」この名前だけ聞いてピンとこなくても「バリウム検査の機械」と言えばと思い当たる方も多いでしょう。バリウムを飲んだ後に、げっぷを我慢しながら機械が倒れたりまた起きたり。もしかしたらあまり良い印象ではないかもしれません。

しかしこの装置はバリウム検査以外でもとても役に立つのです。なぜなら、体の中を「リアルタイムに」透かして観察できる唯一の装置だからです。例えば内視鏡と合わせて使用することで、カメラの先端が今どこにいるのかを正確に把握することが可能です。血管や臓器など、体の中に留置するチューブなどを正しい位置に送り込む手助けをするのもこの透視装置の大事な役割です。

この新しい装置はカメラの稼働領域が大きく向上し、斜めや真横から見ることも可能になりました。体を動かすことが困難な方でも、正確な角度で体の中やチューブの位置などを確認することができます。そして、画質は向上させつつ従来の装置より放射線被ばくを65％も低減することが可能です。
これから新病院に移行するにあたり様々な装置が新しくなりますが、この透視装置はいち早く導入され、皆様のお役に立てることと思います。

（放射線部）